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~鬼神~第4暴走

第4暴走~暴走~


日下との一件で翔希は無期謹慎処分となった。日下には1ヶ月の謹慎処分だ。

翔希のクラスはこの一件のせいで翔希の事を悪く言う者は殆ど居なくなった。




翔希が謹慎処分を受けてから3ヶ月が経つ・・

今は夏休みに入った所だ。アブラゼミやクマゼミなどの様々なセミの喧しい鳴き声が響く。


夏休みに事件が起きた―

「うわぁ!やめ・・うぐッ!」

「どういうつもりで俺達を・・あぐぁッ!」

「ひぃぃ!!」

夜の街、裏路地で多数の叫び声と共に鈍い音が鳴る。

ガッ…ガッ…ガッ…



夏休みが終了し、三丘学園の生徒達は登校日に入る。

1年D組・・翔希のクラス

「おい・・聴いたか?夏休みの夜にこの学校の生徒がボコボコにされたらしいじゃん・・」

「あぁ・・聞いた聞いた・・3年の先輩と2年の不良集団だろ?全員で軽く30人くらいは被害にあったらしいじゃないか?」

「うん、そうなんだよ・・先生達も困り果てて・・警察も動いてるみたいだって・・」

「こんなに大事になるなんてな・・一体誰の仕業だ?」

クラスの中では夏休みの事件で話題が持ち切りだ。

―ここで、クラスメンバーが翔希以外全員が揃う・・予鈴までまだ10分はある。

っと・・教室の前の扉がガラッと言う音と共に開いた。クラスの生徒達は話を瞬時に止め、その戸の方へ

目を向ける。

「誰だ・・アレ?」

「あんな奴居たか?」

生徒達の目に映ったのは茶髪でシャツを出してシャツの下には赤いシャツを着ている男子生徒が・・

その男子生徒は堂々と歩いてなんと、市山翔希の席へと座った。

クラスの生徒達は騒然とした。

『おい・・アレもしかして市山じゃないのか・・?』

『おいおい・・変わりすぎだろ・・この夏休みでデビューしすぎだ・・』

『一体アイツ何が・・』

クラスでは翔希を見て当然な話題でヒソヒソと話していた。

そう、その男子生徒は市山翔希・・見た目が変わり過ぎていたが、紛れも無い翔希だ。

すると、担任の先生が教室の戸を開ける。

「おい、翔希・・髪の毛染め直して来いって言っただろ!」

担任は呆れた様な口調で言う・・が・・

「うるせぇよ。」

翔希は反抗する。椅子を後ろへ引き机の上に両足を乗っけながら。

「足を降ろせ翔希。確り座りなさい。」

翔希の変わり様は見た目だけじゃなかった。内面的にもかなり変わっていた。

「全く・・謹慎解除の瞬間からコレか。お前謹慎の意味分かってるのか?」

「ええ。分かってますよセンセー。只のお休みでしょ?ははは!」

「翔希ッ!!」

担任は出席簿を教卓に叩きつけて怒鳴り散らす。

「へーへー。分かりましたよ・・っと・・」

彼はヘラヘラ笑ながら足を降ろした。

「全く・・じゃ、出席を取るぞ・・」

担任もやる気が無いかの様に出席を取り始めた。


放課後―

翔希は歩き。一人で帰っていた。

「おい、待てよ。」

翔希を呼び止めたのは2年の先輩。

「・・なんスカ?」

「なんスカ?じゃねぇ。てめぇ随分羽伸ばしてるみてぇじゃねぇか。良い度胸じゃん。」

「だから?そんなくだらねぇ事で俺を呼び止めないで下さいよ。先輩。」

頬に笑窪を作り微笑で返す。

「てんめぇ・・舐めやがって・・」

その先輩が翔希の胸倉を掴み、握り締めた拳が顔面へ飛び込んでくる!

「死に晒せェ!!!」

ガッ!と言う音が鳴る!それを目にしていた周りの生徒は声を上げた。

「・・・な、何!?」

2年の生徒は突如声を上げた。

何故なら確り翔希の顔面にクリーンヒットしたはず・・なのに、翔希は殴られつつも微笑をやめなかった。

「で?終わりですか?」

「・・っく!このぉ!!」

まだ殴りの嵐は続いた・・今度は溝落ちにもいくつかパンチが入る。

「はぁ・・はぁ・・ど、どう言う事だ!?何故・・何故地に膝を着かないんだ!?」

「・・っくく・・その理由・・教えてやるよ・・」

翔希はそういい2年の先輩の髪の毛を毟り取るかの様に掴み体育館の裏へ連れて行った・・

その一部始終を見ていた周りの生徒は最後に見せた翔希の冷徹の顔に恐怖を感じ足が竦む・・


体育館の裏へ連れて行かれた2年の先輩はその後、全治3ヶ月の入院となった・・


第5暴走へ続く。


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